千姫御廟(せんひめごびょう) 【市指定文化財】
千姫御廟(せんひめごびょう)

千姫は慶長2年(1597年)、徳川家康の孫・2代将軍秀忠の子として生まれました。僅か7歳で豊臣秀吉の子秀頼に嫁ぎ、豊臣家の滅亡にあたり、大坂城から救出され江戸へと送られました。後に本多忠刻(桑名城主・後に姫路城主)に再嫁し、1男1女を儲けるが忠刻とも僅か10年で死別し、この後は落飾して天寿院(天樹院)と号し、江戸城北の丸の竹橋の屋敷で余生を送りました。
寛文6年(1666年)に没した千姫は、徳川家の菩提寺である伝通院に葬られましたが、落飾したときより当寺を菩提寺と定めていたため、弘経寺には遺髪が納められたとされておりました。千姫御廟は、本堂左手奥にあり,平成9年の保存修理により、これまで伝えられてきた遺髪ではなく、遺骨が納められていたことが判明しております。